血管血液

動脈

 動脈は、心臓の大動脈から大小の血管に配分され、最後は抹消で血液中のフレッシュな酸素を使い果たし、今度は静脈となり炭酸ガスを含んで心臓へ戻ってきます。

 動脈は、生きてゆくために最優先輸送車であり、その為、静脈と比べて体表からより奥に配置されています。

 しかし、中には比較的体表から浅い場所にあるものもあり、視覚でも観察できる場所もあります。手首、股の付け根、首の喉の脇がそうです。ですからここを触ると脈がとれるという訳です。

 心臓から全身に血液を送り出すのは、相当な圧力が必要です。この圧力が「血圧」と言われるもので、心臓では直接測れないために、血管に一定の負荷をかけて計測をします。ちなみに、心臓が最も収縮した状態が「最高血圧」で、最も弛緩した休止状態が「最低血圧」です。勿論血圧には個人差はありますが、血管に柔軟性がある方が、硬い人よりも血圧は低くなります。ですから、加齢と共に血管の内壁にコレステロールが沈着をすると、血管が硬くなり、血圧も高くなるのです。

 血圧だけに関して言えば、高血圧の人よりも、低血圧の人の方が長生きの可能性は高いのです。

 最近では少なくなりましたが、理容室の外で回っている「赤、青、白」のオブジェは、赤が動脈、青が静脈、白が包帯(リンパという人もいる)を表しており、昔のギリシャでは、髪を切るのは外科医の仕事であったために、その名残があるのです。

 幼い頃、床屋さんがどうして白衣を着ているのか不思議でしたが、この文化も、外科医の仕事であった名残だったのです。

 血液を採取し、試験官に入れておくと、沈殿物と透明な液体とに分離します。下は黒い赤で、赤血球と白血球、血小板の沈殿によるものです。

 赤血球は真ん中が凹んだ形をしており、ハンバーグを満遍なく焼くために中央を凹ませるのと似ています。しかし、実際の大きさは「約1000分の7.5ミリ」と小さなものです。

 この赤血球の中には、ヘモグロビンが含まれ、これが肺で酸素と結合して全身に運搬をしています。

 ちなみに「貧血」というのは、この赤血球の数が少ないか、ヘモグロビンの数が少ないことを言います。
 

 白血球は直径「約1000分の12ミリ」程度で、免疫に係わる仕事で、身体の防衛軍です。普段目できるものとすれば、傷口から出た膿みが白血球の死骸です。これは体内の雑菌と戦ってくれた証拠。ですから膿みを見たら、弔いの念を持たなくてはなりません。
 

 血小板は「約1000分の2ミリ」と小さく、その仕事は傷口の血を止める重要な役割があります。

 これらの血液中の沈殿物は、骨の中心部にある骨随によって作られています。

 一方、沈殿しない血清には、血球を固める「凝集素」が含んでおり、「α」と「β」の二つが存在します。

 血清中にβがあり、血球中にA物質があるのが「A型」で、血清中にαがあり血球中にB物質があるのが「B型」。両方に固まる物質を持っているのが「AB型」で、逆に反応物質が全くないのが「O型」となります。

 ちなみにAB型はAB型以外には輸血ができず、O型は凝集素を持っていませんので、どれにも輸血が可能なのです。

 血には逆らえないのか、性格判断でO型が一番「大らか」であるという由縁はここから来ています。